EFSとは、Windowsの暗号化機能。
使用するとファイル名とかフォルダ名とかが緑になるアレな。
以下、Microsoftのサイトより。
http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows/what-is-encrypting-file-system#1TC=windows-7
暗号化ファイル システム (EFS) は、情報をハード ディスク上に暗号化された形式で格納するための Windows の機能です。暗号化は、情報のセキュリティを保護するために Windows が提供する最も強力な保護手段です。
EFS の主な機能の一部を紹介します。
暗号化が簡単です。ファイルまたはフォルダーのプロパティのチェック ボックスをオンにするだけで有効になります。
ファイルを読むことができるユーザーを制限できます。
ファイルは閉じたときに暗号化されますが、開くときに自動的に使用できる状態になります。
ファイルの暗号化を解除する場合は、ファイルのプロパティでチェック ボックスをオフにします。EFS は、Windows 7 Starter、Windows 7 Home Basic、および Windows 7 Home Premium では完全にはサポートされていません。
末文に注意。Professional以上ということですな。
使いかた
crypt /?で使い方が表示される。長いので本記事末尾に示す。
ファイルを暗号化、復号する。
暗号化はcipher /e <ファイル名>、復号にはcipher /d <ファイル名>と指定する。
Encrypt, Decrypt、ですな。
以下、ひみつ.txtを暗号化する例。
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c:¥>cipher /e c:¥vault¥crypt¥ひみつ.txt c:¥vault¥crypt¥ のファイルを暗号化しています ひみつ.txt [OK] 1 ディレクトリ内の 1 ファイル [またはディレクトリ] が暗号化されました。 ファイルをプレーンテキストから暗号化テキストに変換すると、 ディスク ボリュームに古いプレーンテキストの部分が残る場合があります。 変換がすべて完了してから、コマンド CIPHER /W:ディレクトリを使って ディスクをクリーンアップすることをお勧めします。 c:¥>cipher /d c:¥vault¥crypt¥ひみつ.txt c:¥vault¥crypt¥ のファイルの暗号化を解除しています ひみつ.txt [OK] 1 ディレクトリ内の 1 ファイル [またはディレクトリ] の暗号化が解除されました。 |
簡単ですな。
ワイルドカードも使用可能
ファイルの指定にはワイルドカードが使える。
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c:¥>cipher /e c:¥vault¥crypt¥*.txt c:¥vault¥crypt¥ のファイルを暗号化しています とてもひみつ.txt [OK] ひみつ.txt [OK] 1 ディレクトリ内の 2 ファイル [またはディレクトリ] が暗号化されました。 c:¥>cipher /d c:¥vault¥crypt¥*.txt c:¥vault¥crypt¥ のファイルの暗号化を解除しています とてもひみつ.txt [OK] ひみつ.txt [OK] 1 ディレクトリ内の 2 ファイル [またはディレクトリ] の暗号化が解除されました。 |
これもまあ、普通。
ディレクトリの暗号化、復号
ファイルではなくディレクトリを指定することもできる。
この場合、「それ以降に」当該ディレクトリに置かれるファイルが暗号化されるか/されないかが決まる。
もともと置いてあったファイルには影響しない。
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C:¥>cipher /e c:¥vault¥crypt¥ 新しいファイルを暗号化するようにディレクトリ c:¥vault¥crypt¥ を設定 しています [OK] 1 ディレクトリ内の 1 ファイル [またはディレクトリ] が暗号化されました。 C:¥>cipher /d c:¥vault¥crypt¥ 新しいファイルを暗号化しないようにディレクトリ c:¥users¥0066945¥out¥crypt¥ を設 定しています [OK] 1 ディレクトリ内の 1 ファイル [またはディレクトリ] の暗号化が解除されました。 |
フォルダ配下全部を暗号化/復号
/s:に続けてディレクトリを指定すると、再帰的な処理ができる。
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c:¥>cipher /e /s:c:¥vault¥crypt 新しいファイルを暗号化するようにディレクトリ c:¥vault¥crypt を設定 しています [OK] c:¥vault¥crypt¥ のファイルを暗号化しています ひみつ.txt [OK] 2 ディレクトリ内の 2 ファイル [またはディレクトリ] が暗号化されました。 c:¥>cipher /d /s:c:¥vault¥crypt 新しいファイルを暗号化しないようにディレクトリ c:¥vault¥crypt を設 定しています [OK] c:¥vault¥crypt¥ のファイルの暗号化を解除しています ひみつ.txt [OK] 2 ディレクトリ内の 2 ファイル [またはディレクトリ] の暗号化が解除されました。 |
状態確認
暗号化されているか/されていないかは、ファイル名の色で判断できる。
緑色なら暗号化されていて、黒なら暗号化されていない。
もちろん、コマンドからも確認できる。
オプション指定なくファイル名、ディレクトリ名を渡せば暗号化状況を得られる。
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c:¥>cipher c:¥vault¥crypt c:¥vault¥ の一覧を作成しています このディレクトリに追加されるファイルは暗号化されません。 E crypt c:¥>cipher c:¥vault¥crypt¥ひみつ.txt c:¥vault¥crypt¥ の一覧を作成しています このディレクトリに追加される新しいファイルは暗号化されます。 E ひみつ.txt |
もちろん、再帰オプションも使用可能。
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c:¥>cipher /s:c:¥vault¥crypt¥ c:¥users¥0066945¥out¥crypt¥ の一覧を作成しています このディレクトリに追加される新しいファイルは暗号化されます。 E とてもひみつ.txt U ひみつ.txt |
ヘルプ
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c:¥>cipher /? NTFS パーティション上のディレクトリ [ファイル] の暗号化を表示または変更します。 CIPHER [/E | /D | /C] [/S:ディレクトリ] [/B] [/H] [パス名 [...]] CIPHER /K [/ECC:256|384|521] CIPHER /R:ファイル名 [/SMARTCARD] [/ECC:256|384|521] CIPHER /U [/N] CIPHER /W:ディレクトリ CIPHER /X[:EFS ファイル] [ファイル名] CIPHER /Y CIPHER /ADDUSER [/CERTHASH:ハッシュ | /CERTFILE:ファイル名 | /USER:ユーザー名] [/S:ディレクトリ] [/B] [/H] [パス名 [...]] CIPHER /FLUSHCACHE [/SERVER:サーバー名] CIPHER /REMOVEUSER /CERTHASH:ハッシュ [/S:ディレクトリ] [/B] [/H] [パス名 [...]] CIPHER /REKEY [パス名 [...]] /B エラーが発生した場合に中断します。既定では、CIPHER は エラーが発生しても実行を続行します。 /C 暗号化されたファイルに関する情報を表示します。 /D 指定されたファイルまたはディレクトリの暗号化を解除します。 /E 指定されたファイルまたはディレクトリを暗号化します。後で追加 されたファイルが暗号化されるようにディレクトリをマークします。 親ディレクトリが暗号化されていない場合、暗号化されたファイルは、 変更されるときに暗号化を解除されます。ファイルおよび親 ディレクトリを暗号化することをお勧めします。 /H 隠しファイルやシステム属性のファイルを表示します。既定では これらのファイルは省略されます。 /K EFS で使用するための新しい証明書およびキーを作成します。 このオプションが指定されると、その他のオプションはすべて無視 されます。 注意: 既定では、/K によって現在のグループ ポリシーに準拠する 証明書とキーが作成されます。ECC が指定されている場合、 指定のキー サイズによる自己署名証明書が作成されます。 /N このオプションは /U を指定した場合にのみ動作します。 このオプションにより、キーが更新されなくなります。ローカル ドライブ上のすべての暗号化ファイルを探すために使用されます。 /R EFS 回復キーと証明書を作成してから、それらを .PFX ファイル (証明書と秘密キー) と .CER ファイル (証明書のみ) に書き込み ます。管理者は、ユーザーの回復キーを作成するために .CER の内容 を EFS 回復ポリシーに追加し、個々のファイルを回復するために .PFX ファイルをインポートすることができます。SMARTCARD が指定されている場合は、回復キーと証明書をスマート カードに 書き込みます。.CER ファイルが生成されます (証明書のみ)。.PFX ファイルは生成されません。 注意: 既定では、/R は 2048 ビット RSA 回復キーと証明書を作成しま す。ECC が指定されている場合、その後にキー サイズ 256、384 または 521 が指定されている必要があります。 /S 指定されたディレクトリと、その下にあるすべてのファイルとサブ ディレクトリに対して指定された操作を実行します。 /U ローカル ドライブのすべての暗号化ファイルを参照しようとします。 これにより、現在のユーザーのファイル暗号化キー、または回復キーに 変更があった場合、これらが更新されます。このオプションは /N 以外 の他のオプションでは動作しません。 /W ボリューム全体で利用可能な未使用のディスク領域から、データを削除 します。このオプションを選んだ場合は、他のオプションはすべて無視 されます。ローカル ボリューム上のどの場所にあるディレクトリでも 指定することができます。ディレクトリがマウント ポイントである 場合、または別のボリュームのディレクトリを指し示す場合は、その ボリュームのデータが削除されます。 /X EFS 証明書とキーのバックアップを、指定された名前のファイルに 保存します。EFS ファイルが指定されている場合は、ファイルの暗号化 に使用されている現在のユーザーの証明書のバックアップが作成され ます。指定されていない場合は、ユーザーの現在の EFS 証明書とキー のバックアップが作成されます。 /Y ローカル PC 上の現在の EFS 証明書を縮小表示します。 /ADDUSER 指定された暗号化ファイルにユーザーを追加します。CERTHASH が指定 されている場合は、この SHA1 ハッシュを含む証明書が検索されます。 CERTFILE が指定されている場合は、ファイルから証明書が抽出 されます。USER が指定されている場合、CIPHER は Active Directory ドメイン サービス内でユーザー証明書を検索します。 /FLUSHCACHE 指定されたサーバー上で、呼び出し元ユーザーの EFS キーのキャッシュ をクリアします。サーバー名が指定されていない場合は、ローカル コンピューター上の呼び出し元ユーザーのキー キャッシュがクリア されます。 /REKEY 指定した暗号化ファイルを、構成済みの EFS の現在のキーを使用する ように更新します。 /REMOVEUSER 指定されたファイルからユーザーを削除します。CERTHASH は削除する証明書の SHA1 ハッシュである必要があります。 ディレクトリ ディレクトリのパスです。 ファイル名 拡張子を伴わないファイル名です。 パス名 パターン、ファイル、またはディレクトリを指定します。 EFS ファイル 暗号化されたファイルのパスです。 パラメーターを指定せずに CIPHER を実行すると、現在のディレクトリとディレクト リに含まれるすべてのファイルの暗号化状態を表示します。複数のディレクトリ名 やワイルドカードを指定できます。複数のパラメーターを指定する場合は、パラ メーターをスペースで区切ってください。 |