Monthly Archives: 7月 2006

レオナルドの春

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友人のすすめでダビンチコードを読んだ。

彼によると、平易な英語で書いてあるので平気、とのことだったので原書で読んだのだが、キリスト教や、それ以前の宗教(Paganism)にまつわる見たこともない単語が山盛りで疲れた。

思えば彼はエリート研究者で、英語もペラペラかつ英語による論文も大量に生産しているのであり、そんな彼の「簡単な英語で」なんて信用出来ないのであった。

それはともかく、この小説の舞台は多くフランス/ガリアであり、またキーワードの一つとなるのが紀元後~5,6世紀頃までのキリスト教である。

で、この頃、この地方で何があったかというと、ゲルマン人の大移動だ。学校で習った!

当時のヨーロッパは、ゲルマン人の大移動で分断された状態にあり、また、ギリシア、ローマを経て蓄えられた情報も失われつつあった。

関係ないが「ルパン三世カリオストロの城」で出てくるお宝も、この時代に保存されたのであろう。

さておき、そんな状況を救ったのが、このころ急速に力を伸ばしたキリスト教で、各地に点在する修道院を足がかりに教化を進め、ガリアを再び文化的に統一した。

そして失われた情報を再び復活させてルネサンスへと至る。

こういった歴史の流れが面白くて、いろいろと勉強をしたのだが、今回、ダビンチコードを読んで、またちょっと違った側面が見えてきた。

もう一度、関連書籍を読んでみよう。

なぜなら!しばらく忙しかった仕事がやっとピークを越えたから!

しばらくITとか開発とか関係のない人文系の世界に浸りたかったから!

そう思ってウォクウォクしていたのに、つい昨日から次の開発プロジェクトの準備が始まった。

短い春だった。

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マルコフとAnnaと不気味の谷

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人工無脳のアルゴリズムについて調べている。

趣味プログラムで人工無脳を書いているためだ。

概要を掴むにあたって、「人工無脳は考える」がとても役に立ったが、半世紀以上も前に考えられた「マルコフ連鎖」ほか、古いアルゴリズムが未だに有効であることに驚いた。

それはさておき。

人工無脳の方向性には大きく分けて二つあることが分かった。

一つはもちろん、人工無脳に完璧な会話をさせること。

二つめは、完璧過ぎず、かといって的はずれでもない、微妙な会話をさせることだ。

一つめの方向性の先には、人間に対しての「実用的な」サービスが考えられる。

前出のウェブサイトで例に挙げられているのは道先案内だし、実際の例としては、恐ろしく強まったIKEAのAnna様がいらっしゃる。

Anna様について、詳しくはこちらを参照してもらえればいいが、彼女がデビューしてから

それまで毎年20%ずつ増えていたコールセンターへの電話が、7%上昇に抑えられた。

とのこと。また、具体的な数字は挙げられていないがe-mailが格段に減ったともあるし、何人かは結婚を申し込んだともある。

ただ、現時点において、完璧な会話を実現するのはとても無理なので、状況や役割を限定して応答を十分に作り込み、その上で想定外のアクションに対してはあらかじめ当たり障りのない数種類の応答を用意しておき、そこからランダムに選ぶといった手段が取られている。

上記に挙げた例でも、このような仕組みが利用されている。

二つめの方向性としての、微妙な応答を狙うというのは、これは主に娯楽のためである。

こちらからの問いかけに対して、人工無脳の応答はときに頓珍漢で人を笑わせる。

この点に特化するのが二つめの方向性だ。

具体的にはゲーム「どこでもいっしょ」など。

一つめの方向性でわざわざ「実用性」と書いたのはこのため。

応答生成にはそれほど高い精度は求められないが、あまりに支離滅裂だと前衛的な詩どころか暗号のようになってしまって意味を為さないし、あまりに真っ当な応答だと面白くない。

人の予想する範囲の、少し外ぐらいが笑いどころで、このあたりのさじ加減が肝である。

と、ここまで考えて、不気味の谷のことを思い出した。

Wikipediaの不気味の谷現象の項を見てもらえばわかるが、

人間のロボットに対する感情的反応は、ロボットがその外観や動作においてより人間らしく作られるようになるにつれ、より好感的、共感的になっていくが、ある時点で突然強い嫌悪感に変わる。人間の外観や動作と見分けがつかなくなると再びより強い好感に転じ、人間と同じような親近感を覚えるようになる。

というもの。

人工無脳の二つめの方向性において一番おいしい部分が、ロボット/CGから受ける視覚情報の点では不気味の谷に当たる部分であるというのは、ちょっと面白いなと思った。

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おかあさま

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叶姉妹は実は男なんだと母親が主張する件について。

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呪縛いまだ

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先日、アメリカに持っている口座の明細が届いた。

入出金も特になく、チラッと見て書類箱に放り込むのが常なのだが、今回はちょっと違った。

通常の明細のほかにもう一枚、見慣れない紙が入っていたのだ。

なんだこれとよーく見てみると。

「ホームレスのための慈善活動基金」という謎団体への、$450への支払いが滞っている旨の督促状であった。何じゃそりゃ。まったく身に覚えがない。

よく確認してみると、支払期限は5/25であった。その結果、延滞料金その他含め$600にふくれ上がっている。

クレジットカード番号がどこかから流出したのか、とか、この慈善団体の陰には謎の組織が、とか想像が一瞬にして広がったのだが、まずは確認しなければならない。

で、銀行からの回答。

全く関係ない他人への督促状が、誤ってあなたの明細に同封されてしまいました。すまん。

本文を引用すると”it was due to human error”.だそうである。

今回は何の被害もなく事は済んだが、human errorで大ダメージを食らうことだってある。

洒落にならないが、思えば在米中こんなことは茶飯事だった。

どんな時でも気は抜けないのである。

気を抜けないポイントはいくらだってあるが、その一つに各社からの明細は絶対にチェックしたほうがよい。ガス電気水道TVといったutilityを含め、銀行、クレジットカード、何かの購読、全てである。human errorでとんでもない請求されてる可能性があるから。

実際、ケーブルTVのチューナーが2台分チャージされていたとか、引っ越してるのに古いアパートメントでの請求書が続けて来ていたこともあった。

さらにまた、問い合わせの結果、上記のように担当者が大丈夫と言っても信用してはいけない。その担当者と督促を行う部署の連絡が上手くいかない可能性だってあるのだ。というか、むしろその方が多いんである。

今回のケースでは、とりあえず先月の明細と今月の明細をチェックし、不明な金額が引き落とされていないことを確認したが、来月の明細でも、同じく不明な金額が引き落とされていないことまで確認して、やっと安心できるのである。

日本でのぬるい生活の中、電撃のようにアメリカでの暮らしを思い出した一件だった。

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